水資源は地球上の生命体にとって欠かせないものであり、国際社会は水問題の深刻化に対して枠組みやパートナーシップを通じて様々な取り組みを行っています。国連は、SDG6グローバル・アクセラレーション・フレームワークによる取り組みを展開し、2023年の国連水会議にて「水行動アジェンダ」を公表しました。また、G20は、2020年に持続可能な水資源管理を促進させるためのプラットフォーム「水に関する対話」を立ち上げ、国際的な取り組みが強化されつつあります。
こうした流れの中で、G7は、2024年(イタリア議長国)にG7内の協力を進めるための「G7水コアリション」を立ち上げました。G7水コアリションは、SDG6およびその他の水関連の国際目標・ターゲットの達成に向け、効果的・効率的かつ包括的で公正な政策を支援するとともに、水問題に関する主要な国際会議や水問題が議論・交渉テーマとなるイベント等において、G7メンバー間の意見調整を図ることを目的としています。今回、2025年のG7(カナダ議長国)では、その作業計画が策定され、共同行動と技術交流の概要が示されました。
共同行動:
・国際的な水関連の取り組みを支援するG7の協調的行動
・世界のフォーラムやプロセスにおける水問題の主流化
技術交流のテーマ:
・水関連災害へのレジリエンスと適応
・技術とイノベーション
・自然と水行動の連携
・水質汚染対策
・水とファイナンス
・包括的行動
技術交流の各テーマには具体的なアクションが示されています。例えば、水質汚染対策では、「他の国際的な取り決めを考慮しつつ、水質保全やプラスチックおよび化学物質による汚染を含む有害汚染物質の削減に向けた優良事例および新たな手法を特定する」が盛り込まれています。水危機問題の解決において、G7水コアリションによる協働がどのように問題解決に寄与するのか、また、国連やG20等の既存の取り組みとのシナジー効果が期待できるのか等今後の展開が注目されます。
IGESは、これまでも、アジア水環境パートナーシップ(WEPA)を通じた水質汚濁防止や水環境保全の取り組みや、G20の枠組みを活用した海洋プラスチック廃棄物管理に関する活動等を実施しています。これらの活動を通じて、国際的な水関連イニシアティブの推進に貢献するとともに、水危機の解決に向けた効果的な政策形成や実践的な行動を支援していきます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
G7・G20サミット特集 2025では、会合成果に関する研究員の解説をはじめ、持続可能性の議論に関する主要な動向や注目すべきポイント、関連するIGESの出版物などをご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
この記事へのコメント